フランスと日本のあいだより

南フランスに暮らす日本人のブログ。フランス人夫と別居した子持ち(2人)のアラフォーシングルです。

「やってやる」って決めることの大切さ

お店の事を書きたくなった。夫婦で店を持つということ。ある意味、クレイジーだった。
でも当時の私達は、そこに向かって一生懸命だった。限られた予算で物件を見に行き、小さな当時はレユニオン島料理を出している店に決めた。お金がなかったから、政府の0金利のシステムにエントリーしてローンを組んだ。頭金を公証人に払うのに本当にお金をかき集めて期日までに準備した。公証人の人と売り手と売買契約にすべてのサインをする。最後に「あなたはこの文章の意味を分かっていますか?」と聞かれたとき、「もちろんムシュー」と強気に応えたが、ほとんど分かってなかった。ハッタリだ。寿司を握ったこともなかったがYouTube見て握った。内装はお金をかけず、でもシンプルで和の空間を出した。ホームセンターや安い雑貨の店で色々工夫して調達した。色んな事をお金をかけず、開店させた。メニュー作りや値段設定。全部自分達で決めた。自分の決めた料理を出すのはこわかった。裸で自分自身をさらけ出している状態だった。お店はすぐに繁盛した。これは本当に有難かった。
元パートナーとは、もちろん沢山ぶつかった。お互い本気だったから、その分衝突した。色々あって売ろうと決めてから2年くらいは買い手が見つからなかった。この期間が辛かった。きっと何処かで手放したくなかったのだろう。大事に作ってきた店を手放したら私の存在価値もなくなってしまうと感じていたのかもしれない。本気で売らなきゃ!と思った時、ありとあらゆるフリーペーパーにアノンスを出していた。そしたら売れた。
なんか色々あったんだけど、本当に濃い時間を過ごした。元パートナーと過ごした「ようこそ」での事は、今の私の自信になっているし、本当に感謝している。誰よりも私の料理を信頼していてくれたからだ。私が料理をしようと思ったのは、保育園の卒園アルバムに「レストランで料理を作る人になりたい」と書いてあったから。単純だ。
で結果的に手放してよかったと思う。今、何もなくて、とても軽いから。そして同じ想いのものは店がなくても違う形で出来るから。
おやすみ